[立野窯日記]2010年7月

中野純ウェブサイトは、LinkIconhttp://www.junnakano.com/へ移転しました。
このtatenogama.comのアドレスはアーカイブとして当面残してあるものです。

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2010/07/25(日) 生きてます(笑)。


酷暑のあまりパソコンに触る気がせず、
日記を放置していたらご心配のメールをいただきました。


なんとか生きております(笑)。

16(金)〜19(月)に、山仕事のために友人に来てもらったほかは
暑さにめげず、神戸&岡山に向けてせっせと制作しております。

それにしても今年の夏の暑さは格別に応えますね。
我が工房にはエアコンがないので、扇風機が唯一の頼みの綱なのですが
こう暑いともはや熱風しか吹いてきません(苦笑)。
首のうしろや脇の下、背中などにキンカンを塗ってスースーさせて扇風機にあたって
あとは裸族となって(←究極のクールビズ(笑))なんとかしのいでおります。
それでも粘土を練っていると熱中症気味になって、頭がガンガンしてきたので
急遽、冷却ジェル入り枕やひんやり効果のあるローション、バブシャワー等々を買ってきました。
バブシャワー、なかなかいいんですよ。
風呂上がり前に体に塗ってシャワーで洗い流すだけなんですが
寒いくらいにひんやりして暑さを忘れさせてくれます。
よし、これらのアイテムでなんとかこの夏をしのごう。

ただ、まだぼくは暑さに耐性があるからいいんですが
この夏はあまりに酷い暑さで、泊まりにくる友人が気の毒なので
エアコン購入に踏み切ろうか思案中です…。
まあ田舎なので、夜は涼しくなるのがまだ救いですけれどもね。

たまに買い物で車で茂原に出ると、
夜になってもアスファルトに蓄積した輻射熱でむわ〜っと暑いんですよね。
あれはたまりません。
アスファルトやコンクリートで覆われた都市部では
太陽エネルギーが熱として蓄積されて地表を更に熱してしまっているわけで
これが水田であれば、日中の温度上昇も抑えられますし、
無駄に蓄熱→廃熱することなく、稲という穀物エネルギーに変換されるわけですから
太陽エネルギーの効率的利用という点ではこんなにエコなことはありません。
まあかといって車が走る道路をすべて水田にしてしまうわけにもいきませんけれどもね。



個展前の追い込みで3キロほど痩せたんですが、
個展後にいただいたお菓子の食べ過ぎで元に戻り(苦笑)、
ここにきてまた夏痩せで減り始めました。
栄養はきちんと摂っているんですけれども。
ともあれ、なんとかやっておりますので、ご心配ありませんように。
いつも応援ありがとうございます。

16〜19の山仕事でも、蕎麦打ちの友人が来て打立て茹で立てのお蕎麦を振る舞ってくれたり
流しのシェフ(?)が来てくれて暑気払いにちゃんこ鍋やカレーをご馳走してくれたり
書きたいことはあるのですが
それはまたおいおいということで。

みなさんもどうぞ夏バテされませんように。
無理してエンジンがオーバーヒートしては元も子もないので
通常の8割程度の回転数でいくのが良いと思いますよ。
(自分にもそう言い聞かせています(笑))
 

 


 

 
2010/07/10(土) 人物紹介。


先日、夕刊フジさんの「旬People」という人物紹介コラムで
取り上げられました(6/21発売分)。

20100710-01.gif

工房に来て、3時間丁寧に取材してくれて
初めての方にもわかりやすく、とてもよくまとまった記事になりました。
顔がにやけていて残念なのですが、
これは被写体の問題ですので仕方ないですね(笑)。




2010/07/09(金) あれ?


制作開始して、とりあえず作業スケジュールを組んでみて…。

あれ?日にちがない?

松屋展で思った以上に食器が出て、検討が狂いました(汗)。
前から予定していたものに加えて、
汲出碗、飯碗、マグ、鉢などの食器類も更に作り足さないといけなくなりました。
頭では分かっていたはずなんですが、
ホワイトボードに制作スケジュールを書き込んでみると
思った以上に日にちがないのが分かって…。ふえぇ…。




「松屋展が終わったら落ち着きますからそうしたら遊びにきて下さい」

工房に遊びに来たいと言って下さる人にこれまでそうお答えしていたのですが
岡山展が終わるまではちょっと落ち着きそうにありません。
申し訳ありませぬ…。


2010/07/08(木) 長柄着。


7日の深夜(正確には8日の午前2時過ぎ)に長柄に戻ってきました。

5泊6日。
打ち合わせをしたり人に会ったり大忙しでしたが、
おかげさまでとても充実した旅となりました。
旅先でお世話になりましたみなみなみなみなさま、どうもありがとうございました!


というわけで。

広島と金沢での個展が決まりました。
日程は早くて来年冬ですけれども。
今年は神戸と岡山でいっぱいだし
来年の東京の前は半年は制作に打ち込みたいし
そのあとも10月の名古屋までは入れられないし。
(あ、そうそう、来年の名古屋展は10/26(水)〜11/1(火)に確定しました)

そんなわけで2011年12月か2012年1月か、そのあたりを考えています。
決まりましたらまたお知らせいたします。




さて、休む間もなく、今日から制作開始!
10月11月はもう目の前ですからね。がんばりますよ。


2010/07/07(水) 白川郷から白山スーパー林道へ。


朝イチで金沢城と兼六園を散歩。(夏は7時から開園しているのだそうです)

20100707-02.jpg五十軒長屋(二の丸広場側から)20100707-01.jpg五十軒長屋(石川門側より)

20100707-03.jpg五十軒長屋(遠景)20100707-04.jpg三十軒長屋

20100707-05.jpg

20100707-06.jpg内部を見るための階段からいい匂い。なんとムクの能登ヒバ材!20100707-07.jpgしかも伝統の木組工法!





20100707-08.jpgこちらは兼六園内の池。蓬莱島を望む。




午後からは友人の車で一路白川郷へ。
未だ行ったことがなかったので、感激でした。
今回の旅では、原爆ドーム、宮島、白川郷と、3つの世界遺産を回ったことになります(笑)。

20100707-09.jpgテレビでよく見た風景がそこここに!20100707-12.jpg和田家からの眺め。吹き抜ける風が気持ちよかった!



20100707-11.jpg歩いて15分ほどの展望台から一望。


その後、白山スーパー林道を通って、
友人お勧めの白山杉の子温泉で汗を流し、小松空港へ。

最終便で石川県をあとにしました。
また来るよ金沢!

20100707-13.jpgこちらはスーパー林道内にある「フクベ(瓢箪)の大滝」です。



2010/07/06(火) 金沢展。


今日は午前中に地場の百貨店である大和さんで打ち合わせ。

「ギャラリーKOHRIN」というスペース(いわゆる小画廊?)で
個展をさせていただくことになりました。

金沢は九谷焼や大樋焼、珠洲焼など焼き物の産地でもあり、
輪島塗もある工芸の盛んなお土地柄です。
そしてその一方で美大もあり、21世紀美術館も開館するなど現代アートにも感度の高いお土地柄で
その街で個展ができるのはとても楽しみです。

日程については、今までのレギュラーや広島のこともあるので、
もう少し考えてご連絡することにしました。
決まりましたらあらためてご報告いたします。

午後は20年ぶりに再会した大学時代の後輩Hさんと一緒にギャラリー巡り。
(昨日晩ご飯を食べた後輩Wくんとは別の人です)

このHさん、実はぼくのこのサイトを偶然発見して、一昨日20年ぶりにメールをくれたんです。
曰く「今は石川県の実家に帰っています」
「え!?あさって金沢に打ち合わせで行くんだよ」

すごい偶然(笑)。

そんなわけで、今日明日と車を出してアテンドしてくれることになったのでした。
どうもありがとうHさん。



2010/07/05(月) 石川ドライブ。


4日の晩は福井の友人Oくんご一家がお寿司屋さんで歓待してくれて
しかもOくんご一家の縁で同じく応援して下さっているご夫婦二組も同席という
嬉し恥ずかしのサプライズ付き!
久しぶりの福井で、ホッとくつろぐ気のおけない晩餐となりました。

さて、明けて月曜日。
Oくんが金沢へ車で送ってくれて
(というのも、先日お知らせした広島と別に、金沢でも個展の話がきていて、
そのために広島と金沢を回るのが今回の旅の目的だったのです)
ついでに一日観光。

白山比咩(しらやまひめ)神社を見てから能登有料道路を北へ上がって
千里浜を走り、気多大社、妙成寺を回ってきました。

20100705-01.jpg20100705-02.jpg20100705-03.jpg

20100705-04.jpg20100705-05.jpg20100705-06.jpg


夜は21世紀美術館で働いている大学時代の後輩Wくんも合流して、福井の友人と3人で晩ご飯。
Wくんとは15年ぶり?くらいの再会でしたが、飄々と全然変わらない感じで
うれしく懐かしく、いろんな話で盛り上がりました。
金沢市は、県が金沢城や兼六園を整備し、また市は21世紀美術館を開館するなどして
大胆な文化行政によって町の価値観を着実に向上させているようです。
なんでも市長さんは4期連続でされていて、
文化事業へのリーダーシップを発揮されているんだとか。
美術館も市民ギャラリーのスペースを設けたり、町家をゲストハウスにする試みをしたり
市民参加型の運営を心がけているそうです。素晴らしいことですよね。



ともあれ、こうして旧交を温められるのも、この仕事のおかげだなーと
二人と別れて宿に戻ってから、しみじみうれしくなりました。

2010/07/04(日) 優しさの由来。


広島に縁ができてまずはじめに来たかったところ。
それが原爆ドームと平和記念資料館です。

戦争という過去を日本人が背負っているんだということ、
そして自分もその一員であるということを
あらためて思い知るためにも
広島という町を理解するためにも、
絶対に来たい場所でした。

そして、原爆ドームは粛然と静かにたたずんでいました。

20100704-02.jpg

パネルの説明によれば
ドームから160mほどの地点の上空600mで原爆が爆発し
ほぼ垂直の爆風のために建物が全壊を免れて一部残ったのだとか。
けれども中にいた人は全員即死。
その年中に14万人が死亡したのだそうです。
解説の語る情景の酷さに、心がしんと冷えました。

20100704-03.jpg




ある日突然振り下ろされる酷すぎる不条理。

戦争なんて愚かさなことをなんで人間はするんだろう。
心からそう思います。
でもエゴイズムや党派心は自分も含め誰の中にもある。
それが複雑な回路を通って、愛国心となり闘争心となり、
最終的に戦争という破滅的な行為へと人間を駆り立てる。
本当に怖いことです。

広島の人の優しさは
ただ東京←→地方という二項対立的な図式で説明できるものではなく
原爆からの復興という、つらすぎる体験の中で
互いを助け合って生き抜いてきたことが
今も県民性として共有され、受け継がれるほど
深く刻み込まれているからかもしれない、
ドームを見て、そう、合点が行きました。

20100704-04.jpg

阪神大震災を経験し、同じく助け合って復興の道を歩いてきた神戸の人の優しさと
相通じるところがあるような気がします。




平和記念資料館を見てから、公園内から出ている船で宮島に渡り、
弥山に登って世界の平和と広島展の成功(←エゴイズムが出ました(汗))を祈り

20100704-07.jpg

その後、宮島口から3駅の「玖波(くば)」にある
「ひらきや」さんという古民家レストランで遅い昼食をとりました。

20100704-10.jpgパンも自家製、サラダや料理に使う野菜も自家製、魚は瀬戸内の地のものというすてきなレストランなのです。


そして、広島から一路福井に向かいました。
今日は福井の友人宅に泊まりです。

(ぶらり途中下車の旅、続く)



2010/07/03(土) 「でも中野さん、全部受けて立って下さいね」


ぼくを応援して下さっている方の一人に
お花の某流派の本部を退職されて、
第2の人生を楽しんでおられるYYさんという方がおられます。

以前にもエビオス錠を勧めてくれたことを日記でご紹介したその方なのですが
この方は本当にポジティブ&パワフル。
いろんな分野に心のアンテナを張って、フットワークも軽く、
とても楽しく充実した毎日を送っておられるようです。

退職後も、新しい人との出会いも多いようで
「私、退職してからこの1年で名刺200枚なくなってまた作ったの」
うわあ、名刺の消費量ぼくより全然多い(笑)。


この方には会うたびにぼくのほうがエネルギーをもらう感じなのですが
先日電話で、2カ所、新しい土地での個展の話がきているという報告をしていたら

「でも中野さんも大変よねえ。
 蹴轆轤じゃそんなに数も作れないだろうし、お一人で作業されているわけだし」

「そうなんですよー。大変なんですー」

ぼくもつい誘い水に乗って(?)ぽろっとこぼしてしまい。

そうしたら、普通だったら「お体大切にして下さいね」とか
「無理しないで下さいね」とか言われがちなところだと思うんですが
このYYさんは一味違います。


「でも中野さん、全部受けて立ってくださいね」



うはは、やられた(笑)。そうきたか。
この方のこういうところ、好きなんですよねー。
もちろんYYさんもぼくの体を案じてくれているのは重々伝わってくるのですが
その一方で、ぼくの作家としての歩みを親身に真剣に考えてくれて、
ポジティブにアドバイスをしてくれるんです。


たぶんこの方自身、いろいろなことを「受けて立って」きた人生なんだろうなあ。

ぼくを怠けさせてくれない(笑)YYさんの期待に応えるためにもがんばるかー、
そんなことを思うのでありました(笑)。





で、話は変わって、今日は広島に来ております。

20100703-01.jpg


広島で個展をすることになりそうです。
日程は2011年12月か2012年の1月あたりを考えています。
(他の個展の日程もあるので、まだ決めてはいませんが)


広島、いいところなんですよ!
打ち合わせを終えてから、夜、広島に来たらお好み焼きだろうということで
先ほど、八丁堀の通りで信号待ちをしている人に「お好み村」の場所を聞いたら
「私も同じ方向ですから」とお店の前まで一緒に連れて行ってくれまして。

それだけでもじゅうぶんご親切なのですが
ぼくが一人でよっぽど寂しそうに見えたのか(笑)
「ご一緒できればよかったんですけど、今日は知り合いとこれから約束があって…」
と申し訳なさそうに言ってくれたんです。

広島の人はいい人だー。
ぼくの中で一気に広島株が急上昇しました。
だって東京でこんな反応はありえないですからね。

で、その方のお勧めで、お好み村の中に入っている「八昌」さんでお好み焼きを食べたんですが
お好み焼きの写真を撮っていたら
隣の席の人が「撮りましょかー?」と話しかけてくれて。
それからいろいろ話をして
広島名物やお国言葉のことなど教えてくれました。

気取らなくてフランクで人に優しい。
このお二人と、あとは打ち合わせをした百貨店さんの担当の方のあたたかな印象が
ぼくの広島の第一印象になりました。

作家稼業をしていて、何事に関しても自分の直感や第一印象は大事にしているので
広島での初個展がすっかり楽しみになりました(←単純)。
個展の日程については、決まりましたらまたお知らせいたします。


20100703-02.jpg八昌さんのお好み焼き。皿ではなく鉄板でヘラで食べました!




明日は原爆ドームや平和記念館、宮島を見て回ってから
福井へと向かいます。

(ぶらり途中下車の旅、続く(笑))



2010/07/02(金) 出発!


礼状書きを明け方までかかってようやく終え、
松屋さんへの納品物と旅行の用意をして午後出発。

時間がなくて、見に行くつもりだった六本木ヒルズの現代アートの展覧会を泣く泣く諦める。
あれ、7/4までだったのに。チケットも買ってあったのに。

残念。


松屋さんに納品し、お花の稽古を受け、東京駅へ。
そうして今(午後8時22分)は新幹線の中。今日は名古屋泊まりです。

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